ルテインとはとうもろこしなどに含まれる黄色い色素でカロテノイドの一種です。
ルテインは「天然のサングラス」と呼ばれています。
ルテインは水晶体や黄斑部に存在し、内側から強力な紫外線などの有害な光から目を守り、眼病や目のトラブルを予防及び改善する働きがあると言われます。
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目は一番紫外線の影響を受けやすい
紫外線対策として顔をはじめとする皮膚を露出するところに日焼け止めクリームを塗ったり、帽子やアームカバーを用いて肌の露出を控えることが一般的ですが、私達の身体の中で紫外線の入り口となっているのは目なのです。
実は目は身体の中でも活性酸素の影響が大きいと言われます。
活性酸素の影響を受けやすい波長
可視光線とは人の目で見える電磁波の中の波長を指します。
電磁波の波長は短すぎても長すぎても人の目には見えなくなり、波長が短いものを紫外線、長いものを赤外線と呼んでいます。
その中で可視光線は波長の短い順から、紫、青、水色、緑、黄色、橙、赤の七色に分けられます。
厳密に言うと分けられているというより、各色の境界はプリズムによる光の分散によってスペクトルが発生し、色と色の境界はグラデーションによって段階的に変化を成します。
その色調の中で、活性酸素の影響を受けやすいのが青色から波長の短い電磁波を指し、紫外線もその一つです。
しかし、日常生活を送る上で太陽光による電磁波の恩恵を受けることは必要不可欠なことであり、紫外線の入り口となっている目は、常に活性酸素の影響を強く受けています。
ルテインは活性酸素から水晶体を守る
眼は、角膜、前房、水晶体、硝子体を通り、網膜黄斑部で光を感じ取ります。
この中の黄斑部と水晶体にルテインが存在し、水晶体は青色を吸収して黄斑部を守り、黄斑部は網膜で発生する活性酸素を無害化する為に働いています。
このようにルテインは紫外線から眼を守ってくれています。
黄斑部にはルテインとゼアキサンチンしか含まれず、ルテインやゼアキサンチンが不足すると、視力低下を起こし、白内障や加齢性黄斑変性症を起こすリスクが高くなってしまいます。
ルテインやゼアキサンチンには、活性酸素による水晶体の酸化を抑制すると言われます。
水晶体は加齢や紫外線等によって日々ダメージを受け、水晶体が徐々に白濁し、眼のかすみや視力低下を起こし、最中的には失明に至ってしまいます。
また、白内障は不可逆的な為、一度罹ると元に戻ることはありません。
このような症状は40歳頃から進行が始まるので、早いうちからルテインやゼアキサンチンを含む食品を摂取することを心がけることが重要です。
ルテインを多く含む食品と1日あたりの目安摂取量
ルテインを多く含む食品は、とうもろこし、黄菊、ケール、ほうれん草、モロヘイヤ、パセリ、赤しそ、よもぎ、セリ、小松菜、青梗菜等があります。
卵黄にもルテインが含まれると言われますが、卵の黄身が黄色いのはとうもろこしを飼料としている為なのです。
とうもろこしを飼料としていない場合は卵の黄身が他の色となることで、ルテインが摂取出来ないことが考えられます。
例えば飼料がお米の場合は卵の黄身が白いものとなる為、ルテインが含有されない鶏卵となります。
また、飼料のとうもろこしが遺伝子組み換え食品の可能性も無きにしも非ずなので、食の安全を考えると野菜から摂る方が確実でしょう。
1日あたりの目安摂取量は6mgが良いとされています。1日の食品構成の中でも、緑色の葉物野菜は必ず取り入れるようにしておくと、ルテイン不足による目のトラブル防止に期待出来るでしょう。