ペットボトルのお茶が何故危険だと騒がれているのか?

ペットボトル飲料が危ない、お茶が危ないとの声が囁かれている昨今です。

次々に食の危険性に関する情報が流れてくると不安を煽られることでしょう。

このペットボトル飲料が問題となっているのが、ネオニコチノイド系の農薬のことです。





 

ネオニコチノイド系について

ネオニコチノイド系は殺虫剤の総称であり、以下のものが登録されています。

  • イミダクロプリド
  • アセタミプリド
  • ニテンピラム
  • チアメトキサウム
  • チアクロプリド
  • クロチアニジン
  • ジノテフラン

このネオニコチノイド系の殺虫剤は、特に昆虫に対して強い毒性を示す一方、人間には安全なものとされています。

ネオニコチノイドは、昆虫のアセチルコリンに付着して神経を興奮させて殺傷させる原理に基づいて使用されました。

ネオニコチノイド系は1990年代半ば頃から販売されるようになり、2000年代に入ってから、農薬や害虫駆除剤等に商品が展開されるようになりました。

水に溶かして根から吸い込ませ、作物全体を害虫から守るという目的で使用されています。


 

生態系への懸念

ネオニコチノイド系の農薬の使用が拡大されたと同時に、世界各地で蜂の大量死が報告されるようになりました。

その為、ヨーロッパでは2000年代初頭にネオニコチノイド系の規制をかける動きとなりました。

2013年の欧州では3種類のネオニコチノイド系農薬と、ネオニコチノイド系に似た性質を持っているフィプロニルの使用について暫定的に規制をかけました。

これについてはあくまでも予防ということで、環境と生命に多大なる影響を及ぼすリスクが想定されることに基づいたものです。

ネオニコチノイド系の生態系への毒性の懸念要素として挙げられるものが、神経毒性、浸透性、残留性です。

水に溶ける性質があることから、水質汚濁とともに水を介して汚染した水が広域に広まることが危惧されています。


 

人体への影響

ネオニコチノイド系の殺虫剤を販売した当初は、人体への影響はないものとされていましたが、近年では悪影響が明らかにされてきています。

ネオニコチノイド系による体調不良の訴えや、胎児への影響が指摘されるようになっています。

このネオニコチノイド系による害で問題となっているのがペットボトルのお茶です。

お茶そのものには健康効果があるものですが、ネオニコチノイド系が検出されたお茶を飲むことによって手の震え、不整脈、食欲不振、腹痛等の急性中毒の症状の訴えが見られた人が続出したとのことです。

胎児の影響として発達障害が懸念されるとのことですが、人の脳の中にはアセチルコリン受容体が沢山あります。

ネオニコチノイドが昆虫のアセチルコリンに付く性質があるということは、人間の脳のアセチルコリン受容体に影響することが全くないとは言えません。

しかし、日本ではネオニコチノイド系の農薬問題に関わる認識が薄く、規制もかけられていません。




 

ネオニコチノイド系から守るには?

ネオニコチノイド系の農薬はお茶ばかりではなく、野菜にも使用されています。

そうなると食べるものがなくなってしまうのではないかと不安に思うことでしょう。

無農薬野菜や有機野菜を購入するのも一つの方法ですが、経済力がないと実践が困難な場合があります。

農薬からの害を軽減するためには次の方法があります。

  • 流水で30秒ほど洗浄を行う
  • アルカリ電解水で洗浄(又は重曹や専用の洗浄剤等を使用)して水で洗い流

流水洗浄は物理的な洗浄にて農薬を洗い流します。

アルカリ電解水(又は重曹等)においては、水による洗浄とともにアルカリ水によって微生物を除菌することが出来ます。

野菜の中には界面活性剤を用いているものもあるので、出来ればアルカリ電解水(重曹)にて洗浄した方が望ましいです。

アルカリ電解水は、食材の界面に浸透し、マイナスイオンによって取り込まれた汚れは細かくなって乳化し、表面から剥離されます。

また、お茶を購入する際は、ペットボトルで購入することを控えます。

お茶っ葉を購入するのであれば、有機栽培のもを選ぶとより安全でしょう。


 

まとめ

食の安心安全に関心を持つ人が増えている一方、国ではなかなか規制されないという矛盾点があることでしょう。

ネオニコチノイド系を完全に摂り入れないことは無理があることですが、少しでも身体に摂り入れないようにする方法はそれほど難しいことでもないので、取り入れてみると良いでしょう。

 
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