βカロテンが豊富な「人参」は、葉っぱや皮も食べることがポイント

人参は当たり前の存在となっていますが、人参にβカロテンの含有量は突出して多く含まれます。

人参は根っこの方を食べることが一般的となっていますが、人参の栄養は、皮や葉っぱに豊富に含まれます。





 

人参の栄養

人参には、αカロテン、βカロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、カリウム、食物繊維が含まれます。

人参には水溶性食物繊維、不溶性食物繊維の両方が含まれています。

βカロテンや食物繊維は特に皮に含まれています。

人参に期待する健康効果は次の通りです。

  • 目を健康に保つ
  • 細胞を若く保つ
  • 三大栄養素の代謝
  • 高血圧予防
  • 腸内環境改善
  • 抗酸化作用

 

目を健康にする

人参に豊富に含まれるβカロテンは体内に入るとビタミンAに変換されます。

ビタミンAは光刺激反応において重要な役割を果たします。

アントシアニンと一緒に摂ることによって、光刺激反応が円滑に行われます。

また、ビタミンAは粘膜を強化させる働きもあることから、ドライアイから目を守ります

 

細胞を若く保つ

ビタミンAはコラーゲンやエラスチンの合成に関わります。

ビタミンAは体内ではレチノイン酸に変換されます。

レチノイン酸は転写因子の核内受容体に融合し、表皮の細胞を若返らせることに働きかけます。

ビタミンAはムチンの産生やムコ多糖類の生合成を促します。

また、皮膚を若返らせることから魚の目やイボを予防すると言われます。

 

三大栄養素の代謝

人参にはビタミンB群が含まれ、糖質、脂質、蛋白質の代謝をサポートします。

ビタミンB群が補酵素として利用されることによって、糖や脂質の燃焼が行われる為、乳酸の生成を抑え、疲労を抑制します。

また、糖や脂質が利用されれば燃焼することにもなるので、糖尿病や肥満予防に良いと言えます。

ビタミンB6は蛋白質の代謝に関わり、皮膚の形成筋肉の生成、神経伝達物質の生成等にも関与します。

 

高血圧予防

人参にはにはカリウムが含まれています。

カリウムは体内のナトリウム量が過剰になると、カリウムはナトリウムの排泄を促して血圧を正常に保ちます

 

腸内環境改善

人参には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれます。

腸内を善玉菌優位にするには、両者がないと成立しません。

水溶性食物繊維は善玉菌の餌となります。

善玉菌が餌を摂取するには、不溶性食物繊維が欠かせません。

水溶性食物繊維は、善玉菌の餌となり、不溶性食物繊維が善玉菌を増やすことを手助けします。

善玉菌は短鎖脂肪酸を生み出し、腸管内のphを弱酸性にします。

腸管内が弱酸性になると、善玉菌が優位になる環境を作り出します。

不溶性食物繊維は便のかさを増やして腸の蠕動運動を促して老廃物の排泄を促します。

水溶性食物繊維は、老廃物に水分を含ませ、排泄を促します。

この為、人参は腸内環境を善玉菌優位にさせると言えます。




 

抗酸化作用

人参に含まれるαカロテン、βカロテンは抗酸化作用があり、特にαカロテンは強い抗酸化力を持ちます。

抗酸化作用には肌の老化防止循環器疾患予防、癌予防効果があると言われます。

人参の抗酸化作用で注目されているのが抗癌作用です。

ゲルソン療法で人参が用いられているのは、αカロテンとβカロテンの抗癌作用を活用したものであり、特にαカロテンの抗酸化作用は強いと言われ、その強さはβカロテンの2倍もあるとのことです。

しかし、人参にはアスコルキナーゼという酵素が含まれており、他の野菜とまとめてジュースにするとビタミンCを壊してしまいます。

その為、人参ジュースを作る時は先に人参をジューサーにかけておき、レモン汁を加えて産生にしたらリンゴジュースを加えます。

人参の栄養成分を十分に抽出するのであれば、圧縮式の低速ジューサーを用いて人参ジュースを作りましょう。

 

葉の栄養

人参の葉のβカロテンの含有量は根ほど多くありませんが、それでも含有量は多いです。

ビタミンCも多く、ビタミンB群、ビタミンKの含有量も葉の方が豊富に含まれます。

また、葉っぱの部分はビタミンKが豊富に含まれます。

ミネラル含有量も優れ、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分が含まれます。

人参の葉は硬くてパセリのような苦味があるため、火を通す必要があります。

しかし、加熱中に塩を加えると苦味が増すため、火を止めてから味付けをすると甘味を引き出します。

人参の葉には次のような健康効果に期待があります。

  • 美肌効果
  • シミ、しわの予防
  • 循環器疾患予防
  • 癌予防
  • 骨形成
  • 貧血予防
  • 止血作用
  • 胎児の正常な成長をサポート
  • 高血圧予防
  • 興奮抑制作用
  • 三大栄養素の代謝のサポート
  • 目の健康を保つ

 

注意点

人参を摂取する際は以下の点に気を付けましょう。

腎不全

生の人参はカリウムが多い為、腎不全末期の場合は排泄機能が低下していることから、血中カリウム濃度が上昇しやすくなります。

不整脈による腎性心不全を起こさないためにも、腎不全が進行している場合は、生食することは控えておきましょう。

ワーファリン服用

人参の葉にはビタミンKが豊富に含まれます。

ワーファリン等の抗血栓薬を処方されている場合は、薬の作用を弱めてしまうため、一度に大量摂取をすることを避けておきましょう。

 

まとめ

人参の健康効果についてまとめます。

  • 目を健康に保つ
  • 細胞を若く保つ
  • 三大栄養素の代謝
  • 高血圧予防
  • 腸内環境改善
  • 抗酸化作用

人参の葉は栄養が豊富であるため、次のような健康効果に期待があります。

  • 美肌効果
  • シミ、しわの予防
  • 循環器疾患予防
  • 癌予防
  • 骨形成
  • 貧血予防
  • 止血作用
  • 胎児の正常な成長をサポート
  • 高血圧予防
  • 興奮抑制作用
  • 三大栄養素の代謝のサポート
  • 目の健康を保つ

一物全体という言葉があるように、人参も丸ごと食べた方が栄養価が高いです。

皮ごと食べるとなると農薬のことを懸念されるかもしれません。

農薬が気になるのであれば自然食品店で購入すると良いでしょう。

もし、葉っぱ付きの人参を見つけたら、葉っぱの栄養を摂るためにも葉っぱも召し上がりましょう。

 
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