活性酸素が体内の細胞を傷付けるメカニズム

活性酸素は老化や生活習慣病の原因物質であるので、悪い働きしかないイメージが強いのですが、活性酸素は、免疫を助け、身体を守る働きがあります。

しかし、ストレスや偏食によって活性酸素は過剰産生されてしまいます。

活性酸素は、通常体内で作られる抗酸化酵素によって無害化されます。

しかし、何等かの要因で抗酸化酵素が働かないと、活性酸素が細胞の組織や脂肪酸を酸化させるのです。蔡瑁の酸化によって細胞は傷付けられ、機能が低下してしまいます。





 

活性酸素は身体に有益に働きかける部分もある

体内に細菌やウィルスが侵入した時、白血球が細菌やウィルスを退治する時に、活性酸素が使われます。

酸素は呼吸によって絶えず体内に取り込まれます。

食事から得た栄養分は消化器官で分解されて、血液を経て細胞へ取り込まれます。

呼吸によって細胞内に入った酸素は、身体を動かすことによって、食事によって摂取された栄養分を解糖系やクエン酸回路を経てATPというエネルギーを生み出します。

そして古い細胞を生まれ変えるためにも使われます。

取り込まれた酸素の殆どが有効に使われるのですが、一部は活性酸素になり、細胞を酸化させてしまいます。

 

活性酸素は増え過ぎた時が危険

活性酸素が体内で増え過ぎてしまうと、細菌やウィルスだけではなく、自分の身体の細胞までも傷付けてしまい、更に体内が錆びてしまう害があります。

活性酸素はストレスによる虚血によって増えてしまいます。

ストレス状態になると、血液が滞り、細胞に酸素や栄養が行き届かない「虚血」状態に陥ってしまいます。

虚血の状態になると、細胞内の酵素の働きによって活性酸素が大量に発生します。

つまり、筋肉内での酸化が促進されてしまうのです。

新陳代謝でも活性酸素が生み出されます。

新陳代謝とは古い組織を壊して新しい細胞に作り変えるという、身体が健康に保つためのシステムです。

組織の分解、再合成のために酸化酵素と呼ばれる酵素が働きます。

この酵素が働く過程で活性酸素が産生されます。

また、活性酸素は紫外線などの環境因子によっても増えます。

紫外線を浴びると皮膚の中に反応する色素や蛋白質にエネルギーが溜まります。

このエネルギーによって蛋白質が変質し、活性酸素が生まれます。

放射線は排気ガス、たばこなどの環境因子によっても、活性酸素は増えるのです。

活性酸素は細菌、ウィルスを退治するために使われる他、薬での反応でも活性酸素が関わります。抗がん剤等を含む一部の医薬品には、活性酸素を生み出す副作用があります。

 

細胞の酸化による循環器疾患

細胞の酸化は身体の至るところで行われます

血中のLDLコレステロールが酸化すると、血管を傷つけて動脈硬化につながり、心筋梗塞や脳梗塞などの原因になります。

怖いのがこの「血管の細胞の酸化」なのです。

動脈硬化とは、動脈壁の結合組織が増加することによって動脈壁が肥厚し、弾力性を失って硬くなり、内腔の狭窄や閉塞を生じた症状を言います。

侵された動脈の太さや病理学的特徴から、粥上動脈硬化、中膜硬化、細動脈硬化の3つに分類されています。動脈硬化の症状は、通常粥上動脈硬化のことをさします。

この粥上動脈硬化は繊維性肥厚とこの部分への脂肪沈着という病変をきたします。

活性酸素の影響を受けたコレステロールが、血管壁の小さな隙間から中に入り込み、血管壁の中にアテロームという粥状斑を作ります。これが血管内のこぶです。

このアテロームが大きくなると出血が起こります。そこに血小板が出血を抑えようと集まってくると、血栓が出来てしまい、血管が詰まってしまうのです。

動脈硬化はこの他に、石灰沈着による中膜硬化や、直径100μm以下の細動脈で起こる際動脈硬化に分類されています。

この症状が心臓で起こると心筋梗塞、脳で起こると脳梗塞を起こしてしまいます。

 

皮膚の老化

肌が活性酸素によって酸化すると、しみやしわ、たるみの原因になり、美容に悪影響を及ぼします。肌の細胞は約28日周期で入れ替わります。

細胞が酸化することによって新陳代謝が行われなくなり、肌細胞の老化が進行してしまうのです。




 

癌に罹患

細胞内で酸化が起こると癌につながる恐れがあります。

細胞が活性酸素の作用によって突然変異を起こし、癌細胞に変異してしまいます。

細胞は増殖を繰り返し、進行すると他の臓器などに転移します。

 

肝機能障害

活性酸素が関係する疾病には、C型慢性肝炎とNASH(非アルコール性肝炎)があります。

これらは原因がそれぞれ異なるものの、肝臓内部で活性酸素が多く発生して肝炎が継続するという症状を起こします。

この場合、活性酸素の発生源は肝臓に蓄積されている鉄なのです。

鉄は赤血球のヘモグロビンの成分として重要な栄養素ですが、これらの肝炎では高度に蓄積して肝炎を悪化させている場合が多いのです。

この場合は徐血治療を行って献血と同じ要領で血液を抜き、造血を促進することによって肝臓内の鉄分を減らすという治療を行います。そして食事では鉄分制限を行います。

 

過剰産生を防ぐには?

有酸素運動

活性酸素の過剰産生を防ぐには適度な運動が良いとされています。

運動をすると、筋肉の虚血状態、炎症及び多く取り込まれた酸素がミトコンドリア内で処理しきれなくなることによって活性酸素が急増します。

一方、運動には活性酸素に対抗する為の抗酸化作用が活性化される作用があります。

運動をする場合は、適度な運動量である有酸素運動をすると抗酸化作用の強化に繋がっていきます。

抗酸化作用のある食品の摂取

食品によって抗酸化作用を抑える働きをもっているものが複数あります。

  • βカロテンを含む南瓜や人参
  • リコピンを含むトマト
  • アントシアニンを含む茄子、ベリー類
  • イソフラボンを含む大豆
  • ルチンを含む蕎麦
  • ポリフェノールを多く含む緑茶
  • オメガ3脂肪酸とビタミンEを含むアーモンド
  • 匂い成分のアリシンを含むニンニク、セロリ、生姜、葱

  

上記の他に、キャベツ、ブロッコリー、ほうれん草、ケール、バナナ、アボカドにも含まれております。

活性酸素の過剰産生を防ぐ方法の一つとして、これらの食材を意識して摂ることを心がけると良いでしょう。

 

まとめ

活性酸素が過剰に蓄積されない為にも、普段から食事(栄養)や普段からの生活習慣に気を付け、出来る限り薬剤に頼らずに済む身体を作ることが大切です。

 
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