カニステルはアカテツ科の植物から採れる果実です。
食感が茹で卵に似ていることから、「エッグフルーツ」とも言われています。
カニステルはメキシコや中央アメリカを原産とし、日本では沖縄で栽培されています。
カニステルという名前は「カニも捨てる果物」と揶揄されたことから付けられています。
一見マンゴーのように見えますが、サツマイモやかぼちゃのようなホクホクした食感があります。
アクの強い果物なので追熟させてから召し上がることをお勧めします。
Table of Contents
カニステルの栄養
カニステルには、炭水化物、βカロテン、ビタミンB1、ナイアシン、ビタミンCが含まれています。
また、メチオニン、リジン、トリプトファンが含まれています。
カニステルには次のような健康効果に期待があります。
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美肌効果
カニステルの一番注目するところは美肌効果です。
ビタミンA、ナイアシン、ビタミンCはコラーゲン生成に関わります。
カニステルにはポリフェノールも含まれています。
ビタミンAやビタミンC、ポリフェノールには抗酸化作用があり、紫外線によるダメージや老化から肌を守ります。
ビタミンAは表皮の細胞の新陳代謝を高めて皮膚を若返らせます。
ビタミンCには、一度出来てしまったシミやそばかすを目立たなくする働きがあります。
カニステルに含まれるこれらの栄養素の様々な働きによって、美肌効果が得られることに期待があるのです。
脳機能向上
カニステルには脳の栄養となる炭水化物が含まれます。
そして炭水化物の代謝に必要なビタミンB1も含まれているので、炭水化物が脳の栄養として働くことをサポートします。
炭水化物の代謝が脳で正常に行われると、学習力や記憶力の向上を図り、鬱や怒りの感情をコントロールできるようになります。
トリプトファンはセロトニンの材料として利用されます。
セロトニンの生成には炭水化物も関与します。
カニステルそのものを食べたからと言って、リラクゼーション効果が表れるわけではありませんが、セロトニン生成に必要な栄養素の補給源の一つとして役立つ食品と言えます。
疲労抑制、生活習慣病予防予防
カニステルには炭水化物とビタミンB1が含まれ、炭水化物によって得られたエネルギーをビタミンB1が補酵素として代謝を支えています。
このエネルギー代謝の過程にて、乳酸が発生することを抑えるため、疲労を抑制します。
また、炭水化物がエネルギーとして利用されることから、余分な糖の蓄積を抑え、糖尿病や肥満、脂質異常症等の生活習慣病を予防することに期待があります。
アルコール代謝
アルコールを代謝する時には、大量のビタミンB1を必要とします。
ビタミンCはアセドアルデヒドを酢酸に変えることに関わります。
ナイアシンは、アセドアルデヒド分解の際に補酵素として働きます。
このようなことから、カニステルは二日酔い予防に良いと言えます。
風邪予防
カニステルには、粘膜の生成に必要なビタミンA、ビタミンCが含まれています。
また、ビタミンCは、好中球の働きを活性化させ、増強を図ります。
そして、NK細胞の活性化にもビタミンCが関わります。
粘膜生成や免疫力強化を図ることから、風邪などの感染症予防に役立つと言えます。
目のトラブル予防
カニステルに含まれているビタミンAは光刺激反応としての役割を担います。
また、表皮の粘膜生成にビタミンAが利用されることから、ドライアイから目を守ります。
食べ方
カニステルは抗酸化作用のある栄養成分が豊富に含まれているので、アンチエイジング効果に期待があるでしょう。
元々カニステルは、かなりアクの強いものです。
追熟の状態によっては印象がだいぶ変わりますが、1週間程度の追熟であれば、かぼちゃやサツマイモ、固ゆで卵の黄身のような食感になります。
更に追熟が進むと、チーズやアイスクリームを思わせる食感になり、やや柔らかくなります。
そのまま果実として召し上がる他にも、ジャムとして調理する、クラッカーに載せて召し上がる方法もあります。
注意点
カニステルは、熱帯地域で栽培される果実であることから、寒い時期の摂取や大量摂取は身体を冷やすことになります。
身体を冷やすことは、冷えや肩凝り、腰痛、婦人科系トラブルを起こしやすくなります。
まとめ
カニステルの健康効果についてまとめます。
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美肌効果に期待が大きいカニステルです。
カニステルはある程度追熟させないと美味しく召し上がれません。
傷があるものは雑菌が繁殖する危険性があるので、出来るだけ傷のないものを選び、黄色くなってから召し上がるようにしましょう。