幸せホルモンの一つ「オキシトシン」にはストレスを緩和したり、認知症を改善したりする効果があるホルモンです。
理由もなく体がしんどく感じる時は、ひょっとしたら「オキシトシン」が不足しているのかもしれませんね。
オキシトシンは出産や母乳の分泌に必要不可欠ですが、愛情を司る脳内物質であります。
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交感神経を優位にする
オキシトシンが分泌されると、自律神経が整うことにより不安な気持ちを抑え、安心感を促します。
副交感神経が優位になるので、血圧上昇を抑え、心臓機能を強化します。
オキシトシンには怒りを抑える作用があります。血圧低下や心拍数減少は、血中のストレスホルモンを減らしてくれるのです。
ストレスホルモンの低下により高血圧の他にも糖尿病などの生活習慣病の予防の効果も期待出来ます。
オキシトシンの心拍数を抑え、自律神経を整える作用は入眠効果にも役立っています。
心身共にリラックスして眠れるので、質の良い睡眠をとることが出来るのです。
不安や喪失感、依存を緩和
オキシトシンは接している相手に親近感を抱かせる作用があり、悲しみや怒りといった強い感情を和らげるのに効果があります。
他者に対して寛容的になり、穏やかな気持ちになります。
相手に寛容的になると、リラックスした気持ちで相手に接することが出来るので、コミュニケーションが円滑になります。
コミュニケーションが増すと社交的になり出会いの場が増えます。
一方オキシトシン不足になると、自信がなくなり、漠然とした不安感や喪失感を抱いてしまいます。
オキシトシンにはアルコールやニコチンなどの依存を緩和する働きがあると言われています。
オキシトシンの分泌を増やすには?
オキシトシンの分泌を増やす方法として「他者とふれあう」が挙げられます。
これは恋愛行為だけではなく、ペットと触れ合うことや団欒、好意のある人と交流することによって分泌が高まります。
また、優しくマッサージをされると、筋肉が緩むだけではなく、気持ちがゆったりして落ち着くのも、オキシトシンの働きによるものです。
オキシトシンには他者のために行動したり、損得勘定なく親切行為をした時にも分泌されることが判明されています。
これは一見損したように見えますが、人の役に立つことによって、脳内は快感を刺激する作用を人間は持っているのです。
そして「ありがとう」と感謝の言葉をかけられた時、更に気分が穏やかになります。
オキシトシンを増やす食べ物は?
このオキシトシンを増やすには、特にこれと言った食べ物はありません。
基本的にはオキシトシンを増やすための快感を味わうことが大事です。美味しいものを食べて、その気持ちを素直に表すとオキシトシンの増加に繋がります。
オキシトシンの原料は?
オキシトシンを増やす食べ物はありませんが、原料となるものはあります。それは「蛋白質」です。
オキシトシンに関わるアミノ酸には、ロイシン、イソロイシン、チロシン、グルタミン、アスパラギン、プロリン、グリシン、システインの8つのアミノ酸が関わっています。これらのアミノ酸の働きと主に含まれる食品は下の表の通りとなります。
参考資料として掲載させていただきます。
アミノ酸 | 効能 | 主な食品 |
ロイシン | 筋肉の構成 | 小麦、高野豆腐 |
イソロイシン | 筋肉の構成 | 魚、鶏肉、乳製品、高野豆腐 |
チロシン | コラーゲン生成 | ゼラチン、軟骨 |
グルタミン | 旨味成分 | 肉類、乳製品 |
アスパラギン | 脳の神経細胞に関与 | 肉、魚介類、豆類 |
プロリン | コラーゲン生成 | ゼラチン、軟骨 |
グリシン | コラーゲンの原料 | 甲殻類、いか、ホタテ、鶏皮、牛筋 |
システイン | 肉、魚介類 |
まとめ
蛋白質を摂るには蛋白質の多い物ばかりを摂るのではなく、主食、主菜、副菜が揃ったバランスの良い食事を摂ることが、オキシトシンの分泌を促すことに繋がるのです。