七草粥は五節句の一つです。
五節句には1月7日の人日、3月3日の上巳、5月5日の端午、7月7日の七夕、9月9日の重陽があります。
そのうちの七草がゆは「人日の節句」と呼ばれています。
中国では人日の日に七種の若菜を汁物に入れて食べ、無病息災を願う風習がありました。
これを行った日が1月7日と決められていました。
この風習は日本に伝導され、日本では若菜摘みという若菜を摘んで生命を頂く風習が出来、両者が結びついて七草粥を食べるようになったと言われています。
現在では、年末年始で行事食を立て続けて召し上がり、胃腸が疲れ気味になります。
この時に七草粥を食べることが胃腸に負担をかけないことから、七草粥の行事は理に適っていると言われています。
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春の七草の栄養
七草とは、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロを言います。
七草には春の七草、夏の七草、秋の七草、冬の七草があり、人日の節句にあたる七草は春の七草です。
セリ
セリはセリ科の多年草で春を旬としています。
セリはβカロテン、ビタミンC、鉄分、カルシウム、食物繊維、オイゲノールが含まれています。
皮膚の粘膜生成、免疫力強化、貧血予防、血行促進、解熱作用、整腸作用等の働きがあります。
ナズナ
ナズナは十年花科の植物です。
特にビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、鉄分、亜鉛が豊富に含まれます。
粘膜生成、免疫力強化、疲労抑制、貧血予防、抜け毛予防、利尿作用、止血作用等の働きがあります。
ゴギョウ
ゴギョウはキク科の植物です。
含有される栄養素は明確ではありませんが、咳や喉の痛みに対して有効と言われます。
ハコベラ
ハコベラはナデシコ科の植物です。
ビタミンB群、ビタミンC、カルシウム、カリウム、カロテノイド、フラボノイド、サポニン等が含まれます。
また、蛋白質も意外に多く含まれています。
免疫力強化、浄血、利尿作用、健胃作用、整腸作用があり、盲腸、歯槽膿漏、歯痛、貧血、高血圧の症状に有効的と言われます。
ホトケノザ
ホトケノグサはシソ科の植物であり、別名「三階草」「ホトケノツヅレ」と呼ばれています。
高血圧予防、健胃作用、整腸作用、食欲増進、歯痛の症状緩和などの効用があると言われます。
スズナ
スズナはカブのことです。
カロテン、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、鉄分、食物繊維、イソチオシアネート、グルコシアネートが含まれます。
整腸作用、免疫力強化、貧血予防、美白効果、癌予防、殺菌作用、脂肪燃焼促進等の効能があるとのことです。
スズシロ
スズシロは大根です。
スズシロにはビタミンA、ビタミンC、イソチオシアネート、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、カルシウム、鉄分、ビタミンK、食物繊維、クロロフィル、ルテイン、ゼアキサンチンが含まれます。
美白効果、整腸作用、免疫力強化、貧血予防、止血作用、癌予防、殺菌作用、脂肪燃焼促進等の効能があると言われます。