カプサイシンはアルカロイドのうち、カプサイシノイドと呼ばれる化合物の一つであり、バニリル基を持つため、バニロイド類にも属しています。そして、唐辛子の辛味成分でもあります。
カプサイシンを含む唐辛子は、殺菌作用、食欲増進作用、冷え性改善作用があり、更に肥満防止に良いと言われます。
Table of Contents
カプサイシンの主な働き
カプサイシンの働きには次のものが挙げられます。
|
脂肪燃焼促進
カプサイシンにはエネルギー代謝を活発にする働きがあると言われます。
カプサイシンのエネルギー代謝促進効果にはカプサイシンの持つアドナリン分泌促進作用によって効能を発揮します。
アドレナリン分泌によって脂肪分解リパーゼの分泌が活性化されて脂肪燃焼が促され、ダイエットに良いと言われます。
この脂肪燃焼効果は運動することによって発揮される為、カプサイシンを摂っただけではダイエットに繋がりません。
体脂肪を燃焼させるには、有酸素運動を持続的に行うことによってエネルギー代謝が行われます。
カプサイシンにはエネルギー代謝を活発にすることから、血行を促進させ、疲労抑制によって有酸素運動を無理なく持続するのに役立つと言えます。
唐辛子を食べると汗をかきやすくなるのは、このエネルギー代謝促進作用によって脂肪燃焼効果が発揮しているからなのです。
婦人科系疾患予防
カプサイシンの血行促進作用は冷え性や腰痛、肩こり、浮腫みに良いと言われます。
冷えは特に女性の悩みでもあり、冷えによって生理痛、生理不順、不妊症等の婦人科系疾患に罹りやすくなります。
カプサイシンは血行促進作用によって身体を温め、婦人科系疾患の予防に期待があると言えます。
老廃物排泄
カプサイシンの血行促進作用は血流を促すことによって新陳代謝を高めると言われます。
血流が促進されると、血管内に溜まった老廃物を流し出すことが出来る為、浮腫みを改善し、老廃物の排泄を促進すると言われます。
食欲増進
カプサイシンには食欲増進効果があると言われ、カプサイシンによって刺激されることによって、胃液や唾液の分泌を活発にすることによって、このような効能が得られることが言えます。
カプサイシンは食物繊維ではありませんが、刺激作用があることから、腸管における蠕動運動を促すと言われます。
腸の運動が活発になることによって腸管に溜まった老廃物の排泄を促す為、毒素排泄に良いとされ、更に便秘解消効果も期待出来ることが言えます。
免疫力、殺菌作用
カプサイシンには白血球を活性化させる働きがあることが知られています。
免疫力をつけることによって、アレルギー予防や感染症予防効果が期待出来ると言えます。
カプサイシンの持つ殺菌作用、防腐作用は、米を虫による被害から守ったり、キムチを漬ける時に利用されています。
辛いものが髪を薄くするのは本当か?
辛い物を食べると髪が薄くなるという説もありますが、辛い物を食べることが必ずしも薄毛の原因になるとは限りません。
カプサイシンとイソフラボンの組み合わせが増毛に良いとの説も信憑性に乏しく、カプサイシンが髪に何等かの影響を与えるわけではないことが言えるでしょう。
過剰摂取障害
脂肪燃焼効果や便秘改善の効果に期待のあるカプサイシンですが、過剰摂取障害も幾つか見られます。
感情の抑制が困難になる
カプサイシンの過剰摂取によってアドレナリン分泌が過剰になってしまうと、大脳辺縁系が損傷を受ける為、感情のコントロールが利きづらくなります。
その為、鬱病やパニック障害を悪化させるリスク要因に繋がりかねません。
胃を痛める
カプサイシンは刺激作用があることから、摂り過ぎは胃炎を起こすことがあります。
胃が弱っている時、胃が弱い方、お子様にはこのような症状を起こさないためにも配慮が必要です。
痔に罹る
カプサイシンは腸で分解されず、便と共に排泄される為、摂り過ぎによって肛門を痛めつけてしまい、痔になるリスクもあります。
痔を持っている方は摂取を避けた方が良いでしょう。
常識的な範囲で摂ること
カプサイシンは体重1kgあたり60~75mg、体重50kgに換算すると3000mgを摂取すると生命に危険をもたらすと言われます。
カプサイシン3000mgは唐辛子1kgに値する為、常識的な量を摂っている限り問題ないと思われますが、辛い物が好きでどのおかずにも沢山の唐辛子をかけて食べる方は、辛子の摂取量に注意する必要があります。
まとめ
カプサイシンの働きについてまとめます。
|
食品による健康効果を求めるのであれば、どの食品も適量且つ常識的な範囲で摂ることであり、カプサイシンについても然りです。